第168回 動きの順序を変えてみる

~タンギングの不調が改善~

先日あったお仕事の最中に、自分の長年の不調が改善されそうなヒントが見つけられました。

こんにちは。
トロンボーン奏者でアレクサンダーテクニーク教師のかたさんです。

名古屋二期会オペラ「ホフマン物語」キャストの大学時代同級生松下と

【タンギング不調】
このように私は言ってますが、私の場合、発音時に口の中や首周りがグッと固まり音が出せなくなる状態がかつて起こっていました。
発音に関することなので『タンギングの不調』と呼んでいましたが、アレクサンダーテクニークを学ぶにつれて、実は舌の問題なんてほとんどない事がわかりました。
空気と舌を動かすことで発音を生むのがタンギングと呼ばれるものなので、これの不調は空気と舌の動きを阻害する何かが原因なのです。
そして私の場合は、多くが首辺りを中心とする固まりが原因でした。

これを治すにはアレクサンダーテクニークはうってつけで、BodyChance校長のジェレミーはあまり使わないけど、アレクサンダー自身が使っていた「首を自由に」という言葉は、私にとってはいい言葉でした。

私の記事をお読みの方はわかると思いますが、私がバジルクリッツァ-さんのブログで「頭が動けば身体も動く」と解釈したアレクサンダーテクニークがまさにこれです。
頭が動くには首が自由である必要がありますからね。

「自由」という言葉は、これはこれでツッコまれる言葉ではありますが、本人がそういう形容詞の使い方を理解していれば問題ない言葉だと思っています。(理解していないと良くない場合も多いので)

【歌を参考に】
今回の仕事はオペラだったので歌の人の動きを(AT的に)よく見ていましたが、歌の人はタンギングというこのはしないけど発音(発声)はする、なぜかそれはどうやっているのかが気になってしまい、見ながら考えているとヒントが見つかりました。

それは、簡単に言うと「声を出したい時に息を出している」でした。
これを自分に当てはめると、「音を出したい時に息を出す」になります。
そして自分の思考などを観察すると、「音を出したい時に発音する」になっていました。

ところが実際は、出したいタイミングで発音できていません。
一瞬舌が固まり、発音が遅れてしまうのです。
実は、この出したい時に『発音する』という意識が邪魔をしていたのです。

【舌中心のタイミング】
音を出すこと自体は、空気と唇の振動だけで十分です。
それに関してはこちらのブログをお読みください。

https://ameblo.jp/ni2ko5ni2ko/entry-12513276475.html

タンギングとは、発する瞬間の音の歯切れ良さを作る、音色を変える、音を区切る等に使います。
なぜ発音に不調が現れ出したかは定かではないですが、結果的に発音しづらくなると、意識はどうしても舌に行きます。
すると、舌の動き中心に身体を動かそうとしてしまいます。

なんとまあ、3年もアレクサンダーテクニーク学んでいて、先日そのことにやっと、ホントにやっと気が付いたのです。
アレクサンダーテクニーク使っているから、以前よりは格段に状態は良くなりました。
自分に対する信用も増えてきましたが、しかしどこか確信的ではなく、「もう少し何かある」という気がずっとしていたのです。
まあ、その意識が現れると、やっぱり固まり出すんですけどね。

さきほどの「出したい時に発音する」という言葉ですが、これだけ見ると能動形なのですが、「発音する」の中のプランに空気を出すことを結果的に抑制している何かがあったのですね。
これは「タンギングに空気を合わせる」という意識があったことでした。
タンギングの為に、音を出すのに最も重要とされる呼吸が後回しにされていた。
文法上の言葉は能動的でも、空気を出すことについては否定的意識が働いていたのです。

【プランの順序を変えてみる】
これを探し出せたのは、とてもラッキーでした。
かつてキャシー先生がこういう場面を良く見せてくれて「はぁ~、すげえなぁ」ってため息ついたものでしたが、自分でもそういうことに気が付けたのは嬉しい事でもあります。

そうとわかれば、逆転プラン発動。

頭が動いて身体全部をついてこさせて、出したいタイミングで空気を出しそれに発音を合わせることをしてみると、できたっ!
舌中心の考え方から呼吸にタンギングを合わせることをしてみたんです。

コントロールが利かないのは仕方ない。
思ったより早いタイミングで発音されるのは、今までのタイミングの中に「少し遅くなる」という意識がすでに入っていたことによる、相対的な意識感覚の違いがある証拠、そして筋肉の使い方が不慣れなこと。

これらは練習や修正が必要ですが、「これなら上手くいく」という確信を得られるプランを手に入れました。
楽器を持ち上げる腕の動きなんかも、曲げる関節の順番が違っていたために疲れやすかったなんて事もありますからね。
ただ動かす順序を変えるだけですごく楽になる事も多いんですよ。

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