こんにちは。
トロンボーン奏者でアレクサンダーテクニーク教師のかたさんです。
・
前回の続きになります。
音を出すと頭がガクガクと動いてしまう生徒さんのお話です。
ちなみに前回のブログはこちら。
https://katasan-tb.com/blog-no-210/
・
力みによりガクガクと動いてしまうことに対して脱力していたのを、音を出すのに必要なことだけをしたらガクガクが軽減したわけですが、その時の感覚に関しての違和感をその後話しました。
・
【筋肉を使えば常に力んで感じる】
息を出し続けると、当然ですがそのための力を入れ続ける事になります。
簡単にいうと、息を出す為に頑張るわけです。
何を頑張るかと言うと、腹筋など空気を吐くための筋力の他に、同時に出てきた空気に対応してアンブシュアーや空気が出ていく事をサポートする姿勢を維持する筋肉です。
・
ガッチガチに固まっていないとしても、首周りの筋肉だって使います。
なので、首辺りの筋肉の使用感覚は当然あります。
この生徒さんは、これを力み続けていると感じるそうです。
・
腹筋を使い続け息を出し続けると、息の圧力は高まり口腔内の圧も高まります。
すると自然にアンブシュアーの筋力も必要になり、それらも力みと感じてしまうようです。
感覚的に必要な筋力を入れる事も力みと捉えてしまうという事がわかりました。
前回のブログの私の提案は、確かにガクガクを抑える事にはなりましたが、ご本人の言葉を借りるとガクガクを「力で抑え込んでいる」と感じるそうです。
レッスンする立場としてはなかなかの正念場です。
必要な筋肉を使ったらその部分に力を入れる事になるわけで、それを力みと捉えられると「う~ん」となってしまいます。
・
【力んで感じてしまう図式】
このことを分析してみると、
・力を入れる=力み
・力みを取る=脱力する=力を入れない
この図式が成り立っているようです。
力みがないこと=力を使わないことと認識しているようです。
否定的、抑制的思考の不利な面がモロに出てしまっていますね。
必要な筋肉を使うことも力みと感じてしまうのですから。
・
【言葉を変えてみる】
しかし同時に分かったこととして、例えば息を出すことでアンブシュアーや首に力が入ってしまうこと、これは息の圧力に耐えるために使われていた筋肉で、この「耐える」のに筋力が使われるのを力みと捉えていることでした。
これは、私の言い方では「固め」と言います。
なので、「力を入れる」と言う言葉を「動かす」に変えてみる事を提案してみました。
これにより、筋肉を使うことが「固める」ではなく動きを伴うものであることを再認識してもらえたようです。
再認識と言うのは、分かっていたであろう事だけれどもいつの間にか忘れていたことを思い出してもらった、ということです。
息の圧力に耐えるために首が固まっていたのを、息が流れやすいように首が動けるということにも考えを変える事もできました。
「必要なことをする」という提案が、「筋肉を使うことが動きを伴うことである」と言う思考に変えられたことで納得のいくものに成れたことは良かったです。
・
【脱力目的の危険性】
今回は、頭がガクガクするこのとの根底に、「力みを取りたい」「力みたくない」という目的達成手段として「脱力」を意識したことが、筋肉を使う感覚すべてを力みと捉えてしまっていたことがわかりました。
肩こりの人が、その原因を「力が入っている」からとして腕をだらんっと下げていると、腕の重みで肩周りの筋肉は常時下に引っ張られキンキンに張ってしまいます。
それに伴い首の筋肉も引っ張られるので、それに任せていると頭も下がってしまいます。
そして、そうならないように頭を持ち上げるため、首の筋肉達は必要以上にがんばります。
首が凝る人はこれが原因です。
肩と呼ばれるものは、腕の一部です。
肩が程よい高さにあることで腕の動きをよくします。
「肩は上がってはいけない」とよく言われますが、下がっていても良くはありません。
・
私の先生であるキャシーマデン先生はよく言います。
「脱力は力みと同じくらい害がある」
私も肩が痛い時にレッスンしてもうと、「上げた腕を下げる時に肩が下がる」と指摘を受けました。
無意識に脱力が働いていたため肩が下がり、ちょうど良い肩関節のところより低いところで動かしていたことが痛みとなって現れたのです。
力みに対してお悩みの方、力を抜くよりも動いてみましょう。
・
・
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
♪♪ レッスン動画公開! ♪♪
私が非常勤講師を務める浜松学芸高等学校の授業の一環で、動画撮影をしました。
通常に比べかなり短い時間ですが、私のアレクサンダーテクニークレッスンが見られます。
「こんなレッスンするんだ」という参考にしていただければと思います。
・
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・
♪♪ オンラインレッスン始めました! ♪♪
オンラインレッスンお申し込みはこちら
・
無料メルマガ「かたログ!」ご登録はこちら
無料メルマガご登録
・
通常レッスン・お問合せはこちら
通常レッスン・お問合せ