第223回 筋肉と関節の動きを分けて考えたらほっぺたの膨らみがなくなった

こんにちは。
トロンボーン奏者でアレクサンダーテクニーク教師のかたさんです。

かつてあったサックス奏者とのレッスンの内容を基に書いていますが、内容は管楽器によくある「ほっぺたが膨らむ」問題から、サックスの「噛む」とアンブシュアーの話へ。

ほっぺたが膨らむと、なぜいけないのでしょう?
この生徒さんにも、先ずほっぺたが膨らむのと音色の良し悪しの因果関係について質問したところ、かつて膨らまなかった本番があり、その時とても良かったと言う経験がある、そういうことなので余計にそのように感じるのだと思われます。

先にも書いたように、ほっぺたが膨らむことは、あまり良くないこととして伝わっていると思います。
ここで、それの何が問題かを考えます。

ほっぺたが膨らむことが問題点となってしまう理由は、それが起こることによりアンブシュアーを形成する口周りの筋肉が緩まってしまう事です。
これによりアンブシュアーの支えが無くなり、金管楽器で言えばマウスピースのリムが唇を振動させる支点になってしまうことで振動の効率が悪くなったり、マウスピースの過度の押し付けによりバテやケガ、コントロールが悪くなる原因になってしまうことです。

逆にいえば、アンブシュアーがしっかりしていれば、その横の頬が膨らんでいても問題ないと言うことです。
そういう吹き方で超絶ハイトーンを吹くジャズトランペット奏者はたくさんいます。
クラシックでも、循環呼吸の為にわざと膨らます人もいます。
低音域では、顎を開ける事で歯と歯の間が広がり、そこに空気が入り込みほっぺたが膨らむことはあります。

私は、アンブシュアーもほっぺたを膨らますのも意識的にコントロールしている分には問題ないと思っています。
なので、それ自体を否定し、それを「しないように」することはしんどいと思うので、別の方面からレッスンしました。

【「噛む」時にある動きとアンブシュアー】

色々ご本人が推測したお話を聞いているうちに、キーワードとして「噛む」と「アンブシュアー」にある共通点が見つかりました。

サックスではマウスピースを咥えて、その下にあるリードを下の歯で触れる、もしくは噛むことをします。

この「噛む」というのは、顎の関節の動きで起こります。
この顎関節の動きは、アンブシュアー形成において追従的には起こるでしょうがメインではありません。

アンブシュアーにおけるメインの働きは、口周りの筋肉で起こります。
表情筋というやつですね。
その中でも口輪筋や口角下制筋、オトガイ筋などが唇に近いところにあります。

私はサックス奏者ではないので、まず演奏時に噛むという行為そのものをしません。
リードをどのくらいの力をかけて噛むのか、サックスのアンブシュアーで良い形とかは実体験ではわかりませんが、生徒さんから得られた情報でその時の状況は推測できます。

この生徒さんは、「噛む」という関節の働きと、アンブシュアーを形成する筋肉の働きがごっちゃになっているようでした。

なので、一度分けて考えることを提案しました。

【口角下制筋を使うことで吹きやすくなる】

私が気になったのは、ほっぺたの膨らみよりも顎の使い方でした。
顎を上にあげる動き(顎関節の動き)でアンブシュアーを作っているようでした。

そこで、アンブシュアーを作るのに、「噛む」という関節の動きから筋肉の働きをメインにするため、口角下制筋を使うことを提案してみました。

口角下制筋は、口の横から顎に伸びている筋肉で、怒った顔の時ように口をへの字にする筋肉です。

《青色が口角下制筋。この画像では片側のみですが両側にあります》

まさに、口角を下に下げる筋肉です。
筋肉の名前はわかりやすい。

筋肉の位置や働きを説明したのち、そこ積極的に使うことをしてもらいました。
すると、それまで顎を下からしゃくるようにマウスピースを咥えていたアンブシュアーが、唇で挟んでいるような形に変わりました。

心なしか、顎周りがシュッと見えます。
唇周りの筋肉がより働きだしたんですね。

それで音を出してもらったところ、音色もよくなり、ほっぺたに空気が入った感じもなくなったのことでした。

どうやらかつては、アンブシュアーを形成するのに口周りの筋肉と顎関節の使用のバランスが「筋肉<顎関節」になっていたようです。

ポイントは、
・「噛む」は関節の動き、アンブシュアーは筋肉の動き
・アンブシュアー形成において、関節の動きと筋肉の働きを分けて考える
・口角下制筋を使う

でした。

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私が非常勤講師を務める浜松学芸高等学校の授業の一環で、動画撮影をしました。
通常に比べかなり短い時間ですが、私のアレクサンダーテクニークレッスンが見られます。
「片山はこんなレッスンするんだ」という参考にしていただければと思います。

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