第241回 手話の方とのレッスン ~したいことを明確に~

トロンボーン奏者でアレクサンダーテクニーク教師のかたさんこと片山直樹です。

先日、手話で子供たちと歌を歌いたいという方とレッスンをしました。
手話のレッスンは初めてです。

「自分の手話を見てほしい」とのことでしたが、この方は手話の専門家ではなく、手話を使って歌を歌い、それを子供たちに伝え一緒に楽しむことをしたいとレッスンで話していました。

『子供たちと一緒に楽しむことをしたい』ということが望みと思ったので、それのためにできることがあればと思い、レッスンを進めました。

『子供たちと一緒に楽しむことをしたい』のであれば、そのために何をするかを考えるのがまず第一。

しかし、実際の手話を見せてもらうと、その望みから離れたことをたくさんしていました。

【何をしたいか】

動画を使ってそれに合わせて練習していたらしいのですが、それはいいとして、意識は常に動画に向けて行われています。

「おそらくまだ振り(手話の仕方)を完全に覚えていないようですね。それは大きな問題ではないのですが、ひょっとして、その振り通りにするのが目的ですか?それならそのためのレッスンにしますが、どうしますか?」

「あ、いえ、それは違います。子供たちと一緒に手話をしたいです」

「ならば、本当にしたいことをしましょう」

『手話を子供たちと楽しみたい』ということが望みで、どうやって『楽しむ』かは『手話を子供たちに伝える過程で一緒に楽しむ』ということでした。  

つまり、対象に必ず子供たちが入っているわけです。 
それならば、常に子供たちがいることをイメージする必要があります。

そこで私は、この生徒さんの前にイスを並べたり、ボードに子供たちの絵を描いて、少しでも臨場感を出しました。
家で練習する時は、人形なんかを使ってもいいですよと提案しました。

さて、それでもう一度手話歌いをしてもらったのですが、なんとそこには違う落とし穴がありました。

【イメージ=想像する≠見る】

イスを並べたりホワイトボードに子供の絵を描いた絵りして、子供たちがいることをイメージしやすい工夫をしました。

さあそれでは、ということで手話をしてもらったのですが、どうも違います。
見ている目が違うのです。

この生徒さんの目は、そこにいるであろう子供たちを見ていませんでした。

「子供たちに見せるつもでやっていますか?つまり、イメージしてるかどうかということ。ひょっとして、『イス』や『子供たちの絵』を『見て』いませんか?」

子供たちが言うことを想定してのイスなどの準備だったのですが、今度はそのイスそのものを見ながらしていました。

これは、

『子供たちに伝えるために、練習から子供たちをイメージして手話をする』

そのためのイスや絵だったのが、

『イスそのものを見て手話をする』

に変わってしまっていたのです。

【目的のための手段】

これでは本末転倒ですよね。
結局子供たちのためではなくなっていますから。

よくあることですが、目的のための手段が目的になってしまったわけです。

我々もそうですが、訓練課程でよくあるアレクサンダーテクニークをするためにアレクサンダーテクニークを使うのと同じです。

手段は目的のために働いてこそ効果を発揮します。

「本当にしたいことをしましょう」

再度望みを明確にし、今度はイスなどを取っ払いました。
この生徒さんには必要のないプランでしたから。

今度は子供たちだけでなく、一緒にいる教室という空間からイメージしてもらい、そこに子供たち、そしてこの生徒さん自身もいるということを改めて認識してもらいました。

すると、手の振りなどは先ほどより小さくなりました。
しかし、動きは滑らかになり、ぎこちなさは減り見た目にわかりやすくなっているように見えます。

多少間違えていても、伝えたい動きは私にもわかりました。

「先生、今よかったです!」

ご自身でも納得いく動きができたようです。

【したいことだけをする】

振りに拘っているときは、大きく見せようとか考えていたようですね。
それがぎこちなさとして現れていたのでしょう。

本来の目的を明確にしたら、振りを大きくすることは手段に入らなかったことに気が付かれたようです。

子供たちと共に楽しむという目的をより明確にしたら、それをすること以外は必要なくなったのでしょう。
その目的のための動きをし出したのです。

よく「何も考えない方がうまくできる」と言われますが、私はそれは違うと思います。

これは「『したいことを邪魔する余分な、あるいは余計なことを』考えない方が」ということであり、考えなきゃいけないことは必ずあります。

余計なことを考えないようにするには、すべきことだけをすことに意識を向けましょう。
そこだけ意識を向ければ、余計なことを考えてしまう思考は結果的に抑制されます。

当初、手話の仕方を見てもらうつもりで来たが、自分が本当にしたいことを考えたら、それは振りではなく子供たちと楽しむことだった。
それを明確にしてやったら、結果的に振りが良くなっていた。

こういう結果が生まれるから、レッスンは楽しいのです。

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☆講師:片山直樹(トロンボーン奏者、アレクサンダーテクニーク教師)
    間瀬早綾香(マリンバ奏者、BodyThinking、ThinkingBody各コーチ)
☆参加料:受講8000円 高校生以下6000円 聴講2000円
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